清須びとINTERVIEW Vol.6
関わる人みんなが、働きやすいように。
- 清栄工業株式会社
- 代表取締役 深見さん
製造業の底力を感じる清須にて、お客さまの「困った!」をひらめきで解決してくれる、清栄工業株式会社に会ってきました。
オーダーメイドの専用機械、自動制御装置の設計製作や機械修理、プログラミングなどで、
お客様の「困った」を解決している清栄工業さん。
今回お話を伺った代表の深見さんは、仕事や働くということ、それ以外も含めて、ご自身の信念や考えをはっきりと言葉にして伝えてくれるところと、その言葉と同時に現れるニカっとした笑顔が素敵な方でした。
銭湯も行くし散歩もする、いつもヒントを探してる
清須のシゴト:清栄工業さまは自動制御機械を設計から製造までされているということで、最初はどんなことから始めていくのでしょうか?
深見さん:ご要望を元に構想していくことから始まるんですが、その期間は「ちょっとお風呂に行ってくるねー」とか、「散歩してくるわー」とか、ネットの動画を見ながら「何かヒントはないかなぁ…」とか、ですかね(笑)。特許の侵害だけ気をつけながら。
あとは、「お客さまの所にこういう機械があったかも!ちょっと見せてもらいに行こう!」って。
実際に見させてもらうと、「こんなふうにしてるのか~」って参考になったり。
そういえば昔、ナガシマスパーランドさんに行って、丸一日かけてジェットコースターを見ていたことがありますね。「こういうふうになってるんだ」「どうやって、こうなってるんだ!?」とか、そんな感じです(笑)。
清須のシゴト:ずーーっと考え続けている感じなんですね…。ひとつ作るのにどのくらいの時間がかかるのでしょう?
深見さん:期間にするとだいたいそうですね、半年から1年はかかりますね。
設計士によって配置も工程も違う、できあがる機械も全然違う
清須のシゴト:地道にヒントを集めていくんですね。
深見さん:そう。僕が外から帰ると、ソファーに座って漫画読みながら「おかえり~」なんてこともあったよ。ヒント集めなのかリラックスなのか分からないけど(笑)。
でも、最終的に同じ物をつくる機械だとしても、設計士によってできあがる機械は全然違うんです。
どこに配置したい、どいう工程でどうしたいもそうだし、機械が動き始めるところから製品が作り出される最後までの間の道中は、全然違う。
だからこそ考えられた設計で、とことん無駄なくかっこよく、を追求したいですね。
清須のシゴト:遊びのような柔軟さと形にする技術…身近な想像ですみません、高校生の本気が見えるロボット競技大会が浮かびました(笑)。
深見さん:でも、そうかもしれないです(笑)。
この前バイトで来ていた大学生の子が、「ロボットに興味があるんです」って言ってて。
色々話してたらすごい喜んでくれて、「勉強になりました!」って帰って行きました。
もう少し学校での勉強を本気でやりたい子だったんで、学校に戻っていきましたけど、僕たちも嬉しかったんで、「人生困ったらまた電話してこい!」って言って(笑)。
清須のシゴト:いつか一緒に働けたら楽しそうですね。
深見さん:そうですね。やっぱり、楽しさや充実の反対側に大変なこともあるので、こういうモノづくりが好きな子で、うちに合う人がいたらうれしいね。
関わった人みんなが幸せになる仕事のしかたがいい
清須のシゴト:深見さんがお仕事をする上で大事にしていることはありますか?
深見さん:うちは仕事や相手の大小じゃなくて、割と口コミだったり、他社さんから断られたとかでお客さんが困っていることを一生懸命やってきていて、直接のお客さまが多いんです。
社名の「清栄」は「いさぎよく栄える」という意味が込められているんですが、相手の規模やお金が儲かるからというので動く会社ではない。
一緒に仕事をしたいかどうか、この人のためにいい機械を作ろうと思えるかどうか、それを一番大事にしているんです。
無理をしたり無茶をしたりしてめちゃくちゃ儲ける方法はあると思うんですけど、その方法を取って誰かが不幸になるのは望んでいない。
つまり、お客さま・従業員・関わった人みんなが幸せにになる仕事のしかたがいいから、自分たちの裁量で解決できる仕事しかしないようにしています。
構想段階のヒント集めの様子から、関わる人への想いまで、柔軟であったかい、かっこいい技術者さんたちでした。
記事にはできなかったのですが、清須市に長年いらっしゃるからこそ知っているスーパーヒーローのお話や、古くから続くお店のお話など、清須市を盛り上げてくれている方々のコトを沢山聞くことができました。面白くて記事にはできなかったのですが、。