清須びとINTERVIEW Vol.9

利用者さんのいい変化を喜び、寄り添いたい

  • 特定非営利活動法人セブンデイズ
  • 理事長 後藤さん

 

働き方や暮らし方など、悩みや不調を抱える人もそうじゃない人も、それぞれの選択で自分らしく。そのために、障がい者のグループホーム運営や、B型就労支援施設でもある農園やカフェで様々な方たちをサポートしている特定非営利活動法人 セブンデイズさんにお話を伺うべく、お尋ねしました。

清須という地域の人へ感謝を込めたイベントを行っていると知り、最初は少し怖い方なのかな…と思いながらお会いした後藤さんでしたが、誰かのために活動を続けていらっしゃる様々なお話の合間に、とても優しい魅力的な笑顔を向けてくださり、実は誰よりもあたたかい方だと確信しました。

 

 

地元にいるからこそ、地元の人に恩返しをしたい

清須のシゴト:後藤さんが、清須で事業をスタートされたきっかけは?

後藤さん:シンプルな話ですが、清須市に住んでるからですね。「地元でやりたい!」というような想いはないです(笑)
ただ、地元でやってるから、やっぱり地元の人には恩返しをと思っていて、地元の人を招いて感謝祭をしたりしています。

清須のシゴト:事業を通して、悩みを抱えている人は多いと感じますか?

後藤さん:増えているかどうかはわからないけど、データ的には障害者と言われる方たちは増えていますね。数字でいうと、事業を始めたときは3%くらいだったのが、今は8%になっているので。
でも、データ上では増えていますが、きっと昔は診断していないだけで、潜在的には悩んでいて誰にも言えない、という方たちが同じように居たんだと思いますね。

清須のシゴト:確かに、言えずに悩んでいたのかもしれないですね…

後藤さん:セブンデイズでは40~50人くらいの利用者さんがいるんですけど、今は辛さを感じたら診断を受けて、うちのような福祉サービスを利用する人たちも増えたと思います。

 

 

日頃の感謝と、相互理解を深めたいという想いを込めた「感謝祭」

清須のシゴト:活動の中に「感謝祭」がありますが、どんなことをされているんですか?

後藤さん:「夢の森公園」っていう図書館にドーム状の屋根があって、そこにステージがあるんですけど、その場所をお借りしてマルシェみたいな出店をしています。
そのイベントは年に1回開催しているんですけど、地域の人に感謝を込めてという想いと、障害のある方と一般の方の相互理解を深めるられたらという想いで「感謝祭」という取り組みでやっています。

清須のシゴト:素敵な活動ですね!

後藤さん:ステージもあるので、何かを披露したい人が出演しますよ。和太鼓は毎年出てるかな。
ヒップホップとかを歌う人もいるし、語る人もいるし。ココ壱番屋さんはカレーを無償で配ってくれています。
あと、子供たちにお菓子を配ったりゲームをやったり。
セブンデイズは出し物として、白鳩放鳩(白いかごから白鳩が飛び立っていくもの)をやっています。

清須のシゴト:白鳩放鳩!?

 

 

白い鳩が届けてくれる幸せな時間を、少しでも多くの人に

清須のシゴト:なぜ感謝祭で白鳩放鳩をやろうと思ったんですか?

後藤さん:白い鳩って平和の象徴じゃないですか。関わる人や参加してくれた人に少しでも幸せな気持ちになってもらえたらと思って。
東海地区だとうちしかやっていなくて、全国に3件くらいかな。清須市の駅伝の開会式にもボランティアで参加したこともあります。

清須のシゴト:先程見せていただいたとき、すごくワクワクして幸せでした。この気持ちを届けているんですね!

後藤さん:どこかで白い鳩の群れを見たら、誰かが幸せな気持ちになっているかもしれないですよ(笑)。
あと、清須で他にも「清須会議」という地域の方の集まりのような情報交換ができる場を設けて、企業さんといっても個人事業主さんが多いですけど、一般の人も含めて、お昼に1回、夜に1回、イベントを開いて交流しています。

 

 

これからも利用者さんの様子を見守り、いい変化を喜びたい

清須のシゴト:セブンデイズさんのカフェに利用者さんが作った作品や、農園で採れた野菜や果物を使ったジャムが並んでいましたが、利用者さんに寄り添う中で、大変だったこととかはありますか?

後藤さん:大変なこと…あまり感じたことないんだよなぁ。何をもって大変なことと言えばいいんだろう。
楽しいから生きているわけだから、楽しいことの方が多いってことだと思うんです。
ということは、楽しみのために頑張れるので、苦しいことも楽しいことの範疇なんじゃない?って思ってます(笑)。

人手が足りないなら、いる人で何ができるか。
人が集まるなら、集まった中で何ができるか。
みんなからの「こうしたい、ああしたい」っていう要望に応えるのもそう。

清須のシゴト:なるほどですね!お話を聞いてきて感じたのは、利用者さんにとってきっと、後藤さんはお父さんみたいな存在な気がします!

後藤さん:そうね。利用者さんを見守っている、みんなの寮母さんみたいな感じだと思うよ。
隣でみんなを見守りながら、良くなる人を見ると嬉しいし、元気なさそうだった人が活発に動くようになったのを見ると嬉しいし。
活動を通して何でもいいけれど何かが良くなっているなって感じると嬉しいからね。

 

 

清須には多くの人に幸せを届けたい想いで、楽しくなるようにできることを考えて応えて見守る寮母さんがいました。また、清須にはセブンデイズさん含め地域でイベントを開催される方や、そのイベントに足を運ぶ方が多くいらっしゃることを知って、清須で活動されている人のあたたかさに触れた気がします。一人でも多くの悩みを抱えて辛い想いをしている人が、地域交流しながら少しでも幸せを感じてもらえたらなと願う時間でした。

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